
7月27日(月)、総合美容スクール「Be-STAFF 熊本校」が年に一度開催するビッグステージ『BGC』が開催されます。高校生たちがモデルとなり、本格的なホールでプロさながらのヘアメイクを施してランウェイを歩く、熱気あふれるファッションショーイベントです。
この大舞台を目前に控えたモデルたちや在校生を対象とした「ビューティーキャンプ」が開催され、去る7月11日(土)、私は講師として登壇させていただきました。
テーマは、『ステージで100%輝く私を見つける』。
30年のキャリアを持つグラフィックデザイナーとして、そして日頃から多くの方の「自分らしさ」を引き出すイメージコンサルタントや、心理学・色彩心理を学ぶ者としての視点から、若い彼女たちにどうしても伝えたかった本質をお届けします。
今年50歳という節目を迎えたからでしょうか。最近の私は、これから何十年もの未来を生きる若い世代に対して、ある強い願いを抱くようになりました。
それは、「自分を大切にして、自分らしく生きる。その権利が、自分には最初から備わっているのだ」と知ってほしい、ということです。
いま成長の過程にいる若い彼らは、どうしても他人と自分を比較してしまいがちです。人間には他者と自分を比較する本能があり、これは危険察知や自己理解のために大切な能力でもあります。 しかし、上手に比較を切り分けないと、いつの間にか「自分が他者より劣っている」と錯覚し、自分で自分を傷つけてしまう。
だからこそ、他者と自分は違う生き物だとしっかり境界線を引き、自分を大切にする。そのための土台として、「自己肯定感を育んでいくこと」が必要不可欠なのです。
プロのデザイナーの視点から見ると、世の中で長く愛されるプロダクト(コカ・コーラやお〜いお茶など)は、中身(内面)とパッケージ(外見)のデザインが美しく一致しています。これは人間も全く同じです。内面のパフォーマンスや心(中身)と、外見の装いが調和してはじめて、唯一無二の魅力が放たれます。
講義の中では、まず「自分の良いところ」を自分で見つける内省ワークを行い、次に初対面の相手とお互いの魅力を言葉にして贈り合うワークを行いました。
もちろん、高校生や専門学生たちに難しい専門用語は使いません。しかし、このワークの裏側には、私が心理学を学ぶ中で、今回の講座にどうしても落とし込みたかった「ジョハリの窓」という自己分析のフレームワークを仕込んでいました。
「ジョハリの窓」では、自己を4つの窓に分類して捉えます。

人間は不思議なもので、自分の欠点には敏感なのに、自分の良いところ(長所)を見つけるのは驚くほど苦手です。
私が今回のワークを通じて、生徒たちにどうしても知ってほしかったのは、この中の「盲点の窓(自分は気づいていないけれど、他人が知っている魅力)」の存在です。自分ではコンプレックスだと思い込んでいた部分が他人からは魅力的に映っていたり、想像もしなかった長所を指摘されたりすること。
他人の目を借りて「盲点の窓」を開くことで、自分を縛っていた思い込みから解放され、まだ見ぬ自分らしさという「未知の窓」が拓かれていく。そんな体験を、ワークを通じて体感してほしかったのです。
そうして手に入れた「私の魅力」を掛け合わせ、最後に「自分だけのキャッチコピー」として言語化してもらいました。
自分を表現する言葉を胸に持っておく。そうすることで、ステージの上で「どう振る舞い、どう表現すべきか」の確固たる指針が生まれ、身にまとうドレスやヘアメイクと最高のシナジーを生み出すことができるのです。

受講後、生徒たちが綴ってくれた言葉には、私が最も伝えたかった「自分らしく生きる権利」への気づきが、そのまま表れていました。
《生徒たちの感想から抜粋》
- 「私は自己肯定感がすごく低かったけれど、自分では思ってもみなかった褒め言葉をたくさんもらえて嬉しかった。私ももっと人の良いところを探そうと思います」
- 「自分には良いところがないと思っていました。でも、他の人から見て、自分では欠点だと思っていたところを褒めてくださる方がいて、自己肯定感が上がった気がします」
- 「初めましての人たちとも話をして、新たな自分の発見がありました。すごく楽しかったです」
- 「人の良さを見つけるのもすごく楽しいなと思いました。自分の良さをもっと発揮できるようにしたいです」
他人と自分を比較して、誰かを否定したり、自分を卑下したりする比較の仕方は、関係性を壊し、社会をギスギスさせてしまいます。
しかし、「相手と自分は違う存在」であることを前提に、相手の良さを素直に認め、同時に自分の良さも自分で受け入れる。これこそが、人と人が豊かに関わるための健全なコミュニケーションであり、心理学における「他者受容と自己受容」のプロセスです。
生徒たちが、体験を通じてそのことを肌で感じ、自ら「人の良いところをもっと見つけたい」と言ってくれたこと。本来私がやりたかった教育と心理の融合が、彼女たちの心にまっすぐに届いたことに、この上ない喜びを感じています。
ビューティーキャンプを経て、自分の魅力を言葉にし、自信という最高のドレスをまとった彼女たち。 7月27日(月)の本番当日、彼女たちがランウェイでどんなに美しくきらめくか、今から楽しみでなりません。
BGCのステージだけでなく、これからの人生という長い長いステージを、彼女たちが「自分らしく生きる権利」を胸に、輝かしく歩んでいけるよう、これからも心から応援しています。
受講してくださった高校生、Be-STAFF熊本校の生徒さん、ありがとうございました!
