今朝、町内放送のスピーカーから、あの独特な地震速報のアラート音が流れてきました。
実際には地震ではなく、防災無線の点検放送だったようですが、あの音を耳にした瞬間、心臓がキュッと締めつけられるような感覚に襲われました。
きっと、私だけではなく多くの方が、あの音に強いストレスを感じているのではないでしょうか。
というのも、緊急地震速報などのアラート音は、人間が“本能的に不快に感じる音階”を意図的に使って設計されているそうです。
耳が痛くなるような甲高い音や、リズムに一定の不安定さを感じる音は、生理的に「危険」を知らせる信号として脳に作用します。
このように、音という聴覚情報が、心や身体に強く影響を与えることがあります。
そしてこれは「色」にも言えることです。
たとえば、無意識に「なんだか落ち着く」「ちょっとモヤモヤする」と感じる色があることに気づいたことはありませんか?
これは視覚から入ってきた色の情報が、過去の記憶や心の状態、価値観と結びつき、感情に影響を及ぼしているからです。
人は五感を使って、日々さまざまな情報を受け取りながら生きています。
その中でも、音や色は、瞬時に感情を動かす力があるのです。
実は、色による“違和感”は、個人だけでなく街づくりの現場でも重視されています。
たとえば日本では、「景観法(けいかんほう)」に基づいて定められる景観地区という制度があります。
このエリアでは、街の美観や調和を守るために建築物のデザインや配色に一定の制限がかけられます。
そのため、コンビニやファストフード店など、強いブランドカラーを持つ企業でも、景観地区内では外装や看板の色を落ち着いたものに変更して出店しています。
(たとえば、セブンイレブンの赤・緑・オレンジの看板がブラウンやモノトーンに変更されているのを見たことがある方も多いのではないでしょうか)
これはつまり、「周囲と調和しない色は、人に不快感や違和感を与える」から。
この考え方は、実は人の“印象”にも通じています。
たとえば、パーソナルカラー診断では「その人に調和する色」を見つけていきます。
肌・髪・瞳の色と調和したパーソナルカラーを身につけることで、顔色がよく見えたり、垢抜けた印象になったりと、全体の印象が自然に整います。
今、やたらと気になる色があるのなら、それはマインド(心)が求めている色かもしれません。
逆に、「なんだかこの色、落ち着かないな」と感じるなら、それは今のあなたの心とちょっとズレているのかも。
日々の暮らしの中で、私たちは無意識にたくさんの「不快」や「快」に触れています。
でもそれに気づく前に、心を麻痺させてしまったり、「こんなことで不快に思うなんて」と否定してしまうことも。
でも、それらの感覚にはすべて理由があります。
自分の五感に正直になってみましょう。そして、気になる色や音があれば、その背景にある自分の「感情」や「状態」に目を向けてみてください。
それは、自分と向き合うための第一歩になります。