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ブラックウェディングという新しい選択 — 色が語る文化の変遷

「黒いウェディングドレス?それって縁起が悪いんじゃ…」そんな声が聞こえてきそうですが、ちょっと待ってください。近年、ウェディング業界では「ブラックウェディング」という新しい潮流が静かに、しかし確実に広がりを見せています。

かつては白が当たり前だった花嫁衣装。純潔・無垢・新しい人生のスタートを象徴する”白”が選ばれるのは当然のこととされてきました。しかし今では、海外のセレブや女優が黒いドレスで結婚式に登場することで「黒もありなんだ」と多くの人の価値観が揺さぶられ、多様な選択肢が受け入れられるようになってきています。

この現象の背景には、単なるファッションの変化以上の深い意味があります。そこには「色の意味」や「文化の変化」がくっきりと表れているのです。今回は、色彩心理学の観点から、このブラックウェディング現象を読み解いてみましょう。

白と黒が織りなす心理学の世界

色彩心理学において、白と黒は正反対の象徴を持つとされています。まずはそれぞれの特性を見てみましょう。

白が表すもの

  • 純粋・無垢・清潔
  • 始まり・新生・希望
  • 光・神聖・平和

黒が表すもの

  • 終わり・完結・神秘
  • 力強さ・威厳・高級感
  • 深み・洗練・エレガンス

一見すると真逆の性質を持つこの二色ですが、実は興味深い共通点があります。それは、どちらも「境界」を示すということ。白は”始まりの境界線”、黒は”終わりの境界線”を表すのです。

つまり、結婚という人生の大きな節目において、白を選ぶか黒を選ぶかは「新しい始まりを強調したいか」「一つの区切りとしての完成を表現したいか」という意識の違いと言えるかもしれません。

文化の変遷にみる「白から黒」への大転換

この「白と黒の入れ替わり」現象は、実は結婚式だけでなく、私たちの身近なところでも起こっています。最も分かりやすい例が葬儀文化の変化です。

かつて日本では、死者を見送る際に白装束が一般的でした。「死=新たな世界への旅立ち」という意味を込めた白い装い。ところが現代の喪服は黒が基本となっています。黒には”喪に服す”という抑制と敬意が込められ、社会の中で形式として定着しました。

同じ「人生の節目」でも、時代背景や文化的価値観によって「白→黒」へと意味が180度転換することがあるのです。これは、人間社会における価値観の柔軟性を示す興味深い現象と言えるでしょう。

ちなみに、西洋では逆に黒い喪服が伝統的で、白は純粋さの象徴として結婚式で使われてきました。こうした文化の違いを見ると、色の意味がいかに相対的なものかがよく分かります。

普遍的なものはない — 色が映し出す人間社会の真実

ここで強調したいのは、色の意味は絶対ではないということです。時代・文化・社会の価値観に応じて、その意味は変わり続けます。

「白は結婚、黒は葬儀」という固定観念すら、いつかは変わるかもしれません。ブラックウェディングの広がりは、まさにそのひとつの象徴と言えるでしょう。

実際、色彩心理学の研究でも、色に対する反応は文化的背景や個人の経験に大きく左右されることが分かっています。つまり、「この色にはこんな意味がある」という知識は参考程度に留め、最終的には自分の感覚を信じることが大切なのです。

世の中に”普遍的に変わらないもの”は存在しません。人も社会も、そして色の意味も、常に変化の中にあるのです。この事実を受け入れることで、私たちはより柔軟で豊かな人生を送ることができるのではないでしょうか。

変化を楽しむ心こそが人生を豊かにする

白と黒の逆転現象は、色彩心理学の面白さであると同時に、文化や価値観が絶えず変化していることを私たちに教えてくれます。

だからこそ大切なのは、変化を恐れるのではなく「今の時代に、今の自分は何を選びたいか」という主体的な視点です。ブラックウェディングを選ぶ花嫁のように、私たちもそれぞれの人生のステージで、自分に合う色・意味を自由に選び取っていいのです。

もちろん、伝統的な白いウェディングドレスが美しくないわけではありません。大切なのは、「みんながそうしているから」ではなく、「自分がそうしたいから」という理由で選択することです。

色は文化を写し、時代を超えて変化する生き物のような存在です。そして、その変化を楽しむ心こそが、人生をより豊かで彩り豊かなものにしてくれるのだと思います。


あなたは何色で、人生の特別な瞬間を彩りたいですか?

白でも黒でも、はたまた赤でも青でも緑でも。大切なのは、その選択があなた自身の「これがいい!」って気持ちから生まれたものであること。ブラックウェディングという新しい選択肢が教えてくれたのは、私たちには常に「自由に選ぶ権利」があるってこと。

そんな時代に生きてる私たち、実はめちゃくちゃ恵まれてるのかもしれませんね。さあ、あなたは人生をどんな色で彩りますか?

著者プロフィール

もり ひとみ(通称:Jin)
印象戦略ディレクター・色彩学講師・色彩心理(カラーセラピー)講師

熊本在住。印象戦略歴20年。文科省認定 色彩検定講師ライセンス保有。色彩心理(カラーセラピー)講師。
“印象は偶然ではなく、つくるもの”をモットーに、デザイン・色彩学・色彩心理・イメージ分析という4つの専門性をギュッと統合した印象設計をご提供しています😊

主な実績

  • 積水ハウス熊本様 印象学セミナー開催
  • アミュプラザくまもと様 骨格診断・顔タイプ診断®︎イベント実施
  • TV局番組出演、各企業・サロン様向けセミナー登壇
  • カラーセラピスト養成講座開講

熊本 / design Jin
熊本市中央区にて、パーソナルカラー診断(12分類)骨格診断(12分類)顔タイプ診断®︎マインドカラー診断をご提供中✨


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